カテゴリー「書籍・雑誌」の記事
2023/05/09
2023/04/11
2023/03/07
2023/02/13
2022/12/27
渡辺京二さん死去の記事
昨日(26日)の東京新聞の記事から。
尊敬する文筆家で、「知の巨人」とは彼のためにある言葉だ。
私は作家石牟礼道子の伝記を読み、係わり方がすごい人だと思った。さらに彼女が病気で死ぬまで支え続けた人なのだ。
彼女に「苦海浄土」を書かせて世に送り出した人だと思う。
水俣病の原因企業である日本窒素肥料水俣工場の正門前に、企業責任を追及し、抗議の座り込みを始めた最初の二人のうちの一人だ。
若き日の渡辺京二さん。
その本の写真から。
新潮文庫 「評伝 石牟礼道子 渚に立つ人」より
私の手持ちの本より。
渡辺京二著 「逝きし世の面影」 2005年9月9日 初版 平凡社ライブラリー552
興味の尽きない北一輝という人物を私の感性に限りなく近づけて、解釈をくれる魔法のような書籍だ。
2022/11/12
2022/10/22
丘の上古本市
近所の公園で古本市がおこなわれていたので開店早々に行く。
クラフト市がメインのようで古本屋のブースの規模は小さいものだが、この3冊は読みたい。私を待っていた書だ。
どれも30年から40年前の初版。迷うことなく買うた。
「犬の記憶 終章」 大山大道著 朝日新聞社 1998年刊
「異端の肖像」 澁澤龍彦著 河出文庫 昭和58年刊
「幻視者たち」 巌谷國士著 河出書房新社 昭和51年刊
特に「幻視者たち」は装丁が野中ユリで、彼女の作品として本そのものを鑑賞してしまう。美しい本だ。
最後の1ページに「メリュジーヌ考」のためのコラージュという一葉の彼女の画がある。
若いころ読んだ「ユリイカ」「現代詩手帖」そして「パイディア」に掲載されていた巌谷國士の評論が集成されて単行本に仕上がっている。
発刊当時の私は若くて、貧しく買うことは出来なかった。陶芸修行中で書店で立ち読みをしたのが思い出される。
この本にふたたび出会えたことに、わが知力を少し信じて、さらに生き延びたい。
2022/08/31
2022/08/28
夏の終わりに
強い雨で目覚めた。
昨夜までの暑さは記憶違いだったのかと、自分の記憶力に自信を無くするようなきょうの気温。
夜になり肌寒さを感じる。気温のこの激変には健康への不安を感じる。
こんやこの本を読みながら眠りに落ちたい。
佐木隆三著 2009年11月10日第1刷 文春文庫 「復讐するは我にあり」
昭和30年後半にあった「西口彰連続殺人事件」を題材に小説化したもので、私の興味は西口彰逮捕への道筋をつけた教誨師古川泰龍師にある。
2022/08/12
姐さん、お務めご苦労さんでした
あの時代の私たちが愛した任侠映画のセリフが記憶の彼方から出てきた。
朝から強風で時々雨、来るべき台風の予兆の天気で南風は熱い。
ろくろ制作が仕事の日だったが、合間に重信房子さんの歌集を読んでいる。
短歌集なので一首ごとにゆっくり状況とそれへの想いが広がる。
歌集 暁の星 重信房子著 株式会社晧星社 2022年5月30日 初版
彼女は20年の刑期を5月28日に終えたので、それに合わせて刊行された本だ。
同年配として感性のみずみずしさに励まされている。
父への想いの歌もあり、思わず泣けてしまった。父の気持ちがよく解る。
1968年御茶ノ水の街頭で彼女と同じ空気の下でいることのできた時間は私の生き方の基本になっている。
より以前の記事一覧
- パルタイ 倉橋由美子 2022.07.21
- 左川ちか全集を読み続けた 2022.06.20
- 炭鉱に生きる 2022.06.10
- 花裂ける、廃絵逆めぐり 2022.03.27
- こんやからは永山則夫の本 2021.12.25
- 白土三平も逝ってしまった 2021.10.27
- 10月に 2021.10.01
- 私は本を読み続ける 2021.08.09
- 木陰で読書 2021.07.20
- 占領下のトカラ 2021.07.06
- 時代が咲かせた少女漫画の爛漫 2021.06.23
- ことしの読み初めはこの本で 2021.01.04
- 角兵衛獅子への想い 2020.11.26
- 角兵衛獅子への想い 2020.11.13
- KAITA EPITAPH 残照館 2020.10.12
- オオカミ展に行く 2020.10.08
- 中原中也全詩集 2020.10.06
- 伊藤野枝の遺児ルイズ 2020.09.24
- 伊藤野枝の命日 2020.09.16
- 私は真実が知りたい 2020.08.03
- 「夢幻の山旅」を読む 2020.07.22
- 「アルプ」の時代 2020.07.01
- つけびの村 2020.06.19
- 石牟礼道子全詩集 2020.05.14
- 評伝 石牟礼道子 2020.02.27
- 山棲みの記憶 2020.02.17
- 石牟礼道子全歌集 2019.12.02
- 幻舟さんの本を読んでいる 2019.05.10
- こんやはこんな本を読んだ 2019.01.29
- 朝のテレビに安彦良和さんが 2019.01.22
- 熊本への想い 2019.01.12
- 初読みの書物 2019.01.02
- 2018年11月8日 ロシア革命忌には 2018.11.08
- いつも全力。こんな議員が国会にいた 2018.08.06
- 虹色のトロツキー 2018.07.26
- 瞽女さは消えた 日本最後のごぜ旅日記 2018.06.11
- 文芸別冊 永山則夫 2018.05.23
- 「常盤の木」を読む 2018.05.06
- 春宵には、こんな本 2018.04.27
- さらに石牟礼道子さん 2018.02.14
- 石牟礼道子さんの死 2018.02.11
- 永山則夫の罪と罰 2017.12.19
- 洞窟オジさん 2017.08.21
- 7月22日のために 2017.07.22
- 私の1960年代 2017.07.13
- 八本脚の蝶のページを繰る夜 2017.05.14
- 山田勇男をさらに 2017.01.27
- 山からの言葉 2016.08.11
- 道路の日本史 2016.07.23
- 聞き書アイヌの食事 2015.11.26
- 佐木隆三の死去の記事 2015.11.02
- 聞き書群馬の食事 2015.10.19
- 本を造る 2015.10.03
- 今夜もシュトルム・ウント・ドランクッ 2015.08.15
- テロルと映画 2015.07.03
- 風の名前 2015.05.12
- ハンス・ベルメール写真集をひらく夜 2015.03.19
- 棺一基 大道寺将司全句集 2015.02.18
- 「逆転無罪」を読む 2015.02.15
- 北一輝の足跡を求めて 2014.12.29
- 安原製作所回顧録 2014.11.05
- 89年前の古新聞 2014.09.04
- 辻まことに想いを馳せる 2014.05.08
- 書を学ぶ 2014.01.12
- 福山知佐子の著書を読む 2013.12.30
- 聞き書新潟の食事 2013.12.03
- 月潟村柳書 2013.11.30
- 流転の王妃の昭和史 2013.11.18
- 中井英夫が読みたくなった 2013.10.22
- 「はだしのゲン」はとてもよくできた時代の証言だと思う 2013.08.17
- 灰の神秘 2013.05.26
- 硯の文化誌 2013.05.11
- 先日の境内アートの買い物 2013.04.24
- 富本憲吉著「製陶餘録」 2013.03.01
- 解かりやすい「南京事件」の本 2013.02.07
- 月のこよみと松岡正剛の著書 2012.11.26
- 「納棺夫日記」を読む 2012.11.18
- 広瀬隆の本を読みながら 2012.11.06
- 山と渓谷社刊 日本のスミレ 2012.04.21
- 原子力のはなし 2012.03.18
- 山吉由利子の人形写真集 2012.03.16
- 今夜は埴谷雄高 2012.02.19
- 絵日記 瞽女を訪ねて 2012.02.16
- すみつかり 2012.02.05
- 浅川マキを想う 2012.01.20
- 写真集 ひとりぼっちの入学式 2012.01.09
- 福島の食事 2011.12.29
- ロートレアモン全集 2011.12.25
- 「にっぽん音吉漂流記」を読む一日 2011.11.25
- クラシックカメラ 2011.11.22
- マニュアルカメラ全集 2011.11.19
- 伊勢英子著「カザルスへの旅」 2011.08.25
- 佐野眞一著「津波と原発」 2011.07.29
- 「日本の原発危険地帯」を読む 2011.07.12
- 日本百名山 2011.06.04
- 夏目雅子写真集 2011.05.27
- ふくしまの桜 2011.04.23
- 今夜は「北一輝論」 2011.02.26
- 日本の中の朝鮮文化 2011.02.10
- 茨城の食事 2011.02.04
- 北大路魯山人の「料理王国」 2010.12.14
- 「わたしは瞽女」 2010.11.30
- 「ある瞽女(ごぜ)宿の没落」 2010.11.24
- 福島菊次郎の写真集を読む 2010.10.17
- 無援の抒情 2010.10.08
- 大野一雄追悼特集 2010.09.16
- 「青幻記」への想い 2010.07.29
- 永山則夫の著作には 2010.07.04
- 墨芸Q&A 2010.05.20
- 角田房子さんの死亡記事 2010.03.13
- 個人的な一冊の本 2010.02.10
- 大手拓次という詩人 2010.01.06
- 杉山吉良の写したアッツ島の植物 2009.11.16
- 林えいだいの著書を読む 2009.11.03
- 赤色エレジー 2009.10.17
- 二十歳の原点序章 2009.10.12
- 森の案内人 2009.09.28
- この本が手放せない 2009.09.16
- 愛読書「風の事典」 2009.08.18
- 辻まことを想う 2009.07.24
- 白土三平著「野外手帳」 2009.07.18
- 田舎暮らしの参考書 2009.07.04
- 夏の愛読書 2009.06.17
- 「永訣の朝」を読む 2009.02.05
- カムイ伝講義 2009.01.28
- ゲバラ日記 2009.01.20
- 川上弘美の小説 2008.12.22
- サンカの本を読んだ 2008.12.08
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